特別支援学校の授業は、地域の普通学校とどのように違うのでしょうか?
地域の普通学校と特別支援学校、通う条件については以前のブログでお話させていただきました。
では実際に通学するとなった際、授業の内容にどのような違いがあるのかも気になるところですね。
今回は、特別支援学校の授業内容について説明していきたいと思います。
・この記事でわかること
・特別支援学校の概要
・特別支援学校での指導サポートについて
・特別支援学校における自立活動の内容
特別支援学校の概要
幼稚部から高等部まである特別支援学校
特別支援学校は、以前の、盲学校、ろう学校、養護学校とわかれていた学校を一体化したもので、
基本的に障害の種別ごとに区分されていますが、都道府県よっては、多様な障がいを1つの学校で
受け入れている場合もあります。
幼稚部が併設されている特別支援学校もあり、小学部、中学部、高等部まで入学者は毎年増えてきています。
知的障害以外の障がい児のカリキュラム
知的障害のある子どもを除いては、一般の学校に準じる授業や道徳、特別活動、全般的な学習の時間が
構成されており、それ以外に、障がいからくる困難の改善・克服を主眼とする自立活動の時間が
あるのが特徴になります。
知的障害のある障がい児のカリキュラム
知的障がいのある子どもの場合には、自立活動は見られますが、授業の内容を学年別に分けず、
社会、理科、家庭科などを大切にするといった障がいの特長に合わせた授業が実施されています。
障がい児への支援サポートの内容
学習面でのサポート
勉強がうまくできない子どもに関しては、各教科の中身の一部を取り扱わなかったり、
下の学年の中身の一部もしくはすべてを替えたりと、一人ひとりの状況に合った教育が実施されます。
また、2つ以上の障がいをあわせ持った子どもには、特例の対応として訪問教育が許可されています。
学習面以外でのサポート
それ以外に、特別支援学校では、研修を受けた先生が、常駐している看護師と協力して特定の医療的ケアを
実施することができるようになりました。
これによって、口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内の痰の吸引や、胃ろうもしくは腸ろうによる経管栄養、
経鼻経管栄養を必要とする子どもも、学校に通ううことができるようになっています。
特別支援学校における自立活動の内容
①健康の保持
- 生活リズムや生活習慣の形成に関すること。
- 病気の状態の理解と生活管理に関すること。
- 身体各部の状態の理解と養護に関すること。
- 健康状態の維持・改善にかんすること。
②心理的な安定
- 情緒の安定に関すること。
- 状況の理解と変化への対応に関すること。
- 障がいによる学習上または生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること。
③人間関係の形成
- 他者とのかかわりの基礎に関すること。
- 他者の意図や感情の理解に関すること。
- 自己の理解と行動の調整に関すること。
- 集団への参加の基礎に関すること。
④環境の把握
- 保有する感覚の活用に関すること。
- 感覚や認知の特性への対応に関すること。
- 感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。
- 感覚を総合的に活用した周囲の状況の把握に関すること。
- 認知や行動の手がかりとなる概念の形成に関すること。
⑤身体の動き
- 姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。
- 姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。
- 日常生活に必要な基本動作に関すること。
- 身体の移動能力に関すること。
- 作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。
コミュニケーション
- コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
- 言語の受容と表出に関すること。
- 言語形成と活用に関すること。
- コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。
- 状況に応じたコミュニケーションに関すること。
特別支援学校では、勉強だけでなく、日常生活において必要な内容も教えてくれるようです。
お子さんの発達、身体状況にあわせた指導を受けていけるのはいいことだと
個人的には考えています。
まとめ
今回ご説明させていただいた内容をまとめると
視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、病弱の子どもに関しては、一般の小中学校に準じた授業構成と内容です。
知的障害のある子どもに関しては、障がいの特長や学ぶ際の特徴をふまえた内容となっています。
普通学校では、フォローしてもらえない医療的ケアのサポートや個人の学力にあわせた指導、
この先世の中に出たときになくてはならない知識など障がいの状況に合わせてフォローしてしてもらえるようです。
詳しくはお住いの市区町村にてご確認をお願いします。
ご覧いただきありがとうございました。
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